私は3ヶ月でマイナス10kgのダイエット経験がある。
私自身の経験として、世間でよく言われるカロリー制限や炭水化物を抜くという方法の実践は非常に難しいと思う。それは常に我慢を強いられるからだ。人間の三大欲求の1つに上げられる”食欲”を常時我慢するというのは現実的な話ではないし、仮に我慢できたとしても他のところへ影響が遅かれ早かれ出てくるだろう。人間の身体とはそういうものだと思う。
そうであれば、そもそもの”食欲”をなんとかコントロールできないものだろうか。食欲自体が発生しなければ我慢を強いる必要もないということだ。
私の場合、マインドフルネスによって”食欲”が抑えられた。そもそもソレを求めていたわけではないが、なんだかんだで気がついてみると”食欲”が発生しないし、フツーに食事をしていると”これぐらいでいいな”と思える感覚が出てきた。そうなると体重は減少傾向が続いても自分自身は全く苦を感じていない。
今回、食欲コンサルタント 村山 彩さんの書籍が気になって読んだのでご紹介します。
あなたは半年前に食べたものでできている(実践編) 食欲コントロールバイブル [ 村山彩 ]
「正しい食欲」を手に入れる
まずは、著者の村山 彩さんのご紹介。
食欲コンサルタント
日本初のアスリートフードマイスター
トライアスリート前職はラジオ局勤務を経て、映像製作会社でのプロデューサー業。
体を壊したことをきっかけに健康管理に目覚め、野菜ソムリエとアスリートフードマイスターの資格取得。運動も誘われたトライアスロンをスタート。自分を作る食に向き合いながらトレーニングをし、3年目にトライアスロンの大会で優勝を果たす。「食と運動」でゼロから心身を立て直した知識と経験を活かし、テレビ、雑誌、ラジオ、イベントなどで活躍。「食×運動=豊かな心・健やかな体」をモットーに、食事と運動について学ぶセミナー講師や、ランニングと食事を組み合わせたイベント・パーソナル指導、アスリートへの食事指導、アスリートやダイエット向けのレシピメニュー開発・レストランへのアドバイザー、メディアでの連載、生活習慣病のカウンセリング、現在は「食と運動」を無理なく習慣化させるための仕組み作りも提案。その一つとして、300例の冷蔵庫をみた経験を活かし冷蔵庫コンサルタントなど幅広い活動を行っている。
著書に「あなたは半年前に食べたものでできている」(9万部を突破。韓国・中国・台湾にて翻訳)「あなたは半年前に食べたものでできている 実践編」「やせる冷蔵庫」(サンマーク出版)新刊「豆皿しあわせレシピ」(大和出版)がある。
2012 館山トライアスロン総合優勝。
2012 IRONMAN 70.3 WORLD CHAMPIONSHIP出場。
2014 IRONMAN70.3台湾 エイジ優勝 (official blogより)
このようにトライアスロンの選手でもあるので食によっていかに身体が作られるか。また運動習慣がいかに重要かという視点で活動をされている。
本書では”食欲センサー”を正常に活動させて、”正しい食欲”にすることが出来れば肥満からは脱出できると書かれている。
村山氏のいう”正しい食欲”とは、いま自分の身体にはどの栄養素が必要なのか”本能”が感じること。そしてその本能に応えるように栄養を摂取することで食欲が満たされ、過剰な食欲はなくなり心身ともに健康になっていくというもの。そして、半年後には体内の細胞が全て入れ替わるということだ。
しかし、その”正しい食欲”が出るための”食欲センサー”がくもってしまって”間違った食欲”となってしまっているという。
”間違った食欲”の原因として、ストレスをあげている。現代の日本では過剰なストレスに晒されメタボ人口が非常に多い。
村山氏は、そのストレス対策として「20分の運動」をあげている。汗ばむ程度の運動をすることで悪いものが身体から放出されるので、くもった”食欲センサー”が磨かれ”正しい食欲”を感じるようになる。そして、”正しい食欲”を感じるときに2度連続で”正しい食事”をすることで身体に覚えこませていくことで”食欲センサー”の精度が増していくそうだ。
また、ことダイエットという点でいかにバランスよく食べるかというアドバイスも書かれている。
巷では、りんごダイエットやキャベツダイエットといった単品ダイエットが話題に上ることもあるが、基本的には意味が無いという。
肥満の原因は、摂取カロリーの過多ではなく”PFCバランス”が欠けていることが原因の1つと考えられている。
Pはプロテイン(たんぱく質)Fはファット(脂質)Cはカーボン(炭水化物)
人間はこの3つの栄養素が最低限必要で、なにか足りない栄養素が出てくると食欲が出てきて”食欲センサー”が働き、脳が必要な栄養素を摂取できる食事を求める。なので単品ダイエットでは、不足した栄養素が満たされないままになるので必要以上に食べてしまうという結果に繋がるため効果がないと考えられている。
マインドフルネスがストレス対策だった
上記の記事でも書いているが、過剰な食欲の原因はやはりストレスなんですね。そして、現代はストレス過多の時代というのは、あなたもご存知の通り。いかにストレスのコントロール方法を身に付けるかが現代人にとって重要なポイントとなってくる。
村山氏にとっては、それが運動習慣である。トライアスロン選手ということもあって、ランニングひいてはマラソンという競技をお奨めされている。結論から言うと、「これまで過剰に食べることで得ていた”快楽”をマラソンで得られるようになりますよ。」ということだ。
これは本ブログを読んで頂いているあなたには、もうお気付きかもしれない。”快楽ホルモンのドーパミン”を求めているのだ!
私のケースでは、その”ドーパミン”をマインドフルネス瞑想によって得たため、過剰な食欲が抑制されたことと代謝がアップして不要な脂肪を燃焼させたということだと理解している。
まとめ
”食のセンサー”とは詰まるところ食の好みに通ずるのだ。
私は、昔からかなりの量を食べる。今でも一般的にはよく食べるほうだと思う。しかし、食べるものは野菜とご飯が中心で、肉や油物はほんとに少しだけだ。そして、間食の習慣もなくむかし飲酒していた頃もまずはしっかり食事をしてから呑み始めるという珍しいパターンだった。(現在は断酒しました)
学生時代、友人宅(実家)にて食事を頂く機会があった。
予めよく食べるという情報がお母さんに伝えられ、いつも以上に腕を振るって頂いたが、肉料理や油物おまけにグラタンまで出てきてご飯のお代わりもたんと用意されてきた。
こんなもん食べたらそら太るわ!って思いながら、お母さんの気持ちを無下にすることもなく意地で食べきったことを思い出した。
当時の私は、まだヒョロヒョロの青瓢箪。その友人は、張りのあるふとっちょキャラだった。
このことから”食のセンサー”というものは、人間が動物としてともに生活する者を選別するときに使われているのではないだろうか。夫婦や恋人同士で食の好みが合わないと続かないとよく言われる。”食のセンサー”を磨くと人生が変わると村山氏は書いているが、”食のセンサー”の周波数が変化するに従って関係の続く周囲の環境が変わって行くのだろう。そこに”出逢い”がきっとある。