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対談:永世七冠と雀鬼の負けない生き方

「致知」

将棋三冠:羽生善治氏と雀鬼:桜井章一氏の対談記事が、人間学を学ぶ月刊誌「致致」2017年10月号に掲載されている。
同じ勝負の世界でもまるで異世界にいる二人が「自反尽己」という特集テーマに沿って語っているのでご紹介します。

 

「自反尽己」(じはんじんこ)とは、

自らに返り己を尽くすことである → 自反とは指を相手に向けるのではなく自分に向ける。全てを

自分の責任と捉え、自分の全力を尽くすこと。

 

その時、その時をちゃんとやる

 

羽生名人は、将棋の世界ですでに32年もの間、第一線で活躍されている。それも、何時間も対局者と接触する。それこそ自分自身の心身も変化をし、相手の心身も変化する中では将棋の指し手以外の部分で何か他の人よりも余分な物を持っているのではないかと桜井氏は言う。

 

”対局中にピンチに陥って、これはまずいと思いつつも、どうにかなるんじゃないかなという余裕”

 

この俯瞰した視点こそ長く活躍できるポイントではないかと桜井氏は指摘し、「その時、その時をちゃんとやっているから、その一つひとつをもう一回やれと言われても同じことはもう二度とできないよ」って言う気持ちになっちゃうでしょう。と言うと、先日引退した加藤一二三氏は現役生活63年で羽生名人はやっと折り返し。「あと30年頑張れと言われるとさすがに萎える」と羽生名人。

(ひふみんのスゴさがわかりますね)



 

ほとんどの人が損得の入り口から入ってくる

 

かたや桜井氏は、麻雀の世界に入ったきっかけは、大学時代に雀荘に着いて行って人が打っているのを見ていると、すぐにやり方がわかって”麻雀ってやつには通り道がある”とわかり、”その通り道で勝負はもうある程度決まっている”ということがわかったという。

麻雀のおもしろさは、最初に大きなハンデがあって一人があと10メートルでゴールという位置にいるのと、100メートル走らないといけない位置からの配牌で始まっても、打ち方次第で五分に持って行ったりできるところで、そこにはたくさんの運の要素が入っているという。

「そのような流れや風向きは感じ取れる人と感じ取れない人がいるのでは」と羽生名人が問うと、桜井氏は「得するかもしれないなと多くの人が、損得の入り口から入ってくるから感じ取れない」と言う。

桜井氏には、すでに通り道が見えているので、”もはやゲームでもギャンブルでもなく、得だけするもの”という。損がないということは、負けるということをそもそも考えていないと言えるのではないか。

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準備は自分の心の中に既にある

 

桜井氏は、「準備、実行、後始末」が重要であり、その中でも準備というものは改めてするものではなく、自分の心構えの中に既にあって、いつでも出せるものだという。

両名とも、圧倒的に不利な状況や追い詰められた状況からなんとかして突破口を見出していく時に、楽しさを感じ充実感を感じられる。それこそ本当の強さだというのが両者の共通である。

 

普段の生活をちゃんとしているか

 

羽生名人は、結果が出なかったり、負けが込んできたりした時、時間が解決してくれることや自分の実力がその程度であるとわきまえて、その状況を受け入れるしかないという。

そのリトマス試験紙となるのが、人から「頑張ってください」と言われて、「ありがとうございます」と素直に返せるかどうか。

桜井氏は、普段くだらないことをやって、金儲けの時だけ頑張ろうと言う社長や野球の時だけちゃんとやろうとする野球選手と違って、羽生名人は日常生活がちゃんとしているからこそ「ありがとうございます」と素直さと、先の読めない局面で次の一手を指す勇気を併せ持っていると言う。

 

人は考えすぎて怪我をする

 

桜井氏は、”負ける時の90%の理由は自滅だ”と言う。

羽生名人も共感する。確かにこう指してこられたら困るなとか、こうやったら負けるなと思うのは相手の思考ではなく自分の思考であって、自分で考えて自分で負けている。

 

桜井氏は、考え過ぎると”心の怪我””考え方の怪我”という怪我が多くなるという。そのため、常日泥から考えないための練習として、瞬間瞬間に打つ練習をしている。それは、人間とは弱いもので”欲”とか”損”とか”怖さ”とか”不安”とか”ずる賢さ”とか、そういうものが考えの中に入ってしまうからだと言う。

特に気にしていることは、「間に合う」ということ。目の前にある一つひとつのことをちゃんと間に合わせることで物事がスムーズに進んで行くから、考えないということは、間に合わせるためにも大切。



 

いまを丁寧に生きる

 

両名とも、あらためて共通することとして、過去を振り返らないで「いま」に集中すること

羽生名人は30年という長い年月の中で、浮き沈みもあり長い年月続けていくためには前のことを振り返らない。”その時”の自分なりのベストを尽くすこと。その結果がどうであっても、”その時”にまた、その起こった出来事に対応していくことだ大事と言います。

 

桜井氏は、いいことがあったら他人がしてくれたこと、悪いことがあったら全部自分がやったことだと思うようにしている。そんなそんな考え方は誰もしないが、そういう習慣にしていると、どこかで助かる。一度自分で落としておくと、あとは上がるだけ。だから桜井氏自身にスランプはあまりないそうだ。

 

まとめ

 

今回、稀代の勝負師の対談ということで大変学ぶことが多かった。

二人に共通して言える事、それは”状況や局面を俯瞰して捉えていること”そして”いま、その瞬間に集中していること”だと言える。

それはもちろん常人では理解できないレベルではあろうが、その意識や感覚というものは我々も積極的に学ぶことで一歩前へ前進できる気がする。

 

そういえば、これは”マインドフルネスで鍛えられる”そのものではないか。

この二人の脳内はどのように発達しているのか、気になってきた。。。。